中高生の自殺予防 Coffee with Principalに参加して考えたこと #1
こんにちは。
プロファイリング子育てインストラクターの小野塚 美知穂です。
本日も当ブログにお越しいただきありがとうございます。
2月20日火曜日の朝、初めてハイスクールでの
Coffee with Principalに参加してきました。
ミドルスクールの頃まではよく参加していたのですが。。。
ハイスクールになると毎日息子は自分で歩いて通学しますし、
親が学校へ行くことが極端に減りました。
Coffee with Principalには参加したいと思いながら
なかなか日程的な調整が合わなかったというのもありますが。。。
3回ほど参加機会を逃していました。
今回の主な話題は
1)学校でのParking許可証についてのこと
(16歳以上は運転免許が取得できるので
ジュニア(11th)、シニア(12th)の生徒たちが自分で
車を運転して通学しています。)
2)ティーンエイジャーの自殺予防について
3)電子タバコ、合法ドラッグに関する問題
の大きく3つのテーマでした。
<中高生の自殺問題>
昨年5月の母の日の1週間前のこと。学校正門前で
警察官に撃たれ死亡したのは本人の自殺計画に基づいて
引き起こされた悲劇でした。
学校関係者、PTAなどの保護者、コミュニティの衝撃は
いうまでもなく、今でもまだその傷がいえたとはいえないでしょう。
私自身、今でも学校の正門のそばを通るときふとあの事件のことを
思い出し、残された家族のことを考えるといたたまれない気持ちになります。
今回のMeetingではベイエリアから編入してきたばかりの保護者の
一人が、前にいた学校でも生徒の自殺があったことやコミュニティ
としての対応策をコメントしていました。
日本でも子ども達の自殺は社会の大きな問題になっています。
少子化でただでさえ、人口が減っていっているというのに。。
「子どもは国の宝」であるべきはずなのに。
どうして悲劇を食い止めることができないのかと
思うと本当に息苦しい思いにとらわれます。
この記事にもある通り、子供たちの自殺の原因を探って行くと
「学業不振」や「親子関係の不和」「入試の悩み」
によるところが大きいそうです。
行きすぎた加熱する受験の風潮は、アジア独特(日本だけでなく、韓国などでも受験のプレッシャーによる子どもの自殺も多いと聞きます)なのでしょうか?
私が住んでいるエリアも、中国系、韓国系、インド系の優秀な子供たちが
たくさん住んでいて、その保護者たちは優秀なエンジニア、弁護士、研究者などが多い気がします。そしてものすごく教育熱心です。
教育熱心なのが悪いわけではありませんが。。。ただその方向性が、本人の夢や希望、目標に沿ったものなのかどうか?という視点を見失わないことが大事だと思います。
自分で考え、自分で判断し、自分の意見を持って、選択できる力をどう親として育んで行くのか?どんな風に導いて行くのか?
そんなアプローチを大切にしてすることが大事なのではないか?
と改めて感じながら様々な保護者の意見交換を聞いていました。
それから「親子関係の不和」という問題。
ティーンエイジャーになってもなお、子どもたちは常に親からの「愛情」「信頼」先生やコーチなど周りの大人からたちの「承認」「信頼」
というものを心の奥底では強く求め続けている、ということを大人たちは日々意識して強く認識しなくてはならないと思います。親として、でだけでなく、コミュニティとしての意識を高める必要もあると思います。
今回の集まりでも、学校としての取り組み、コミュニティとしての活動について校長先生からお話しがありました。
中高生ともなれば、自分のことは一通りなんでもできる年齢です。
でもまだまだ彼らは親からの愛情や関心、信頼そうしたものを、スキンシップや日常の言葉がけ、会話などそうしたものの中で感じる必要があるのです。彼らは十分に愛され、愛情表現を受け取る権利があるのです。心の成長の栄養分として「愛情」は不可欠な要素で、表面上表に出さないとしても思春期の子供たちは「愛情表現」を受け取ることを心の奥底では強く求めているのです。もちろんそんな素直な心の内を見せてくれることは滅多にありませんし。。。態度は真逆であることが多いのですが。。。
我が家も息子は学校でのことはほとんど話してくれませんし普段はとてもクールな態度です。でも時折、突然甘えてくる瞬間があったり、頼ってくる瞬間があります。時には理不尽な八つ当たり攻撃に出くわすことだってあります。
中学の時に比べたら、格段に「ママサンドバック」状態は減りましたが。。。それでもたまにあります(・・;)
会話も激減しましたが、私は話しかけたり質問したりすることを
意識的にやめないようにしています。
学校どう?部活疲れた?楽しかった?などなどたわいのないことです。
そして大抵「まあまあ」「別に」「大丈夫」というような
まるで幼児のカタコトのような返事しか返ってこなかったり、
機嫌が悪いと無視、スルー、「うるせーな」ってかんじですが。。。
質問を繰り返すことで
「あなたのことを考えているよ」「見守っているよ」
ということを伝えるために、忍耐強く語りかけます。
また嫌がられようとも朝夕なんでもない時
「大好き」「I love you」を毎日たくさん言います。
そして出かける時ハグ、おやすみなさいのハグをします。
これはアメリカで子育てできたからこそのスキンシップの日常化。
これは絶対続けようと思っています
私の友人の一人は息子さんがハイスクールで車の免許をとった時
「ママに行ってきます!のハグをしないと、車のキーを渡さない」
ルールを作り、徹底した!と言っていました
夜友達とパーティやデートに出かけるようになると、
車の事故やトラブルが何より心配で
出かけるときに喧嘩をしないように心がけるとともに
「いってきますハグルールは絶対」だったそうです。
お守りがわりのハグって感じですね。
どの親も皆、あれこれ試行錯誤してるって事なんですよね。どれが正解なのか?って簡単にはわかりません。
思春期子育ては、親離れ子離れを意識しつつも、
かと言って100%子ども任せというわけにもいかない程
よい距離感を図りつつ、自立と自律を促しつつ愛情を伝えること、人生で生きていく上で本当に大切なことは何かを「背中」で伝えるっていうバランス感覚が難しいところです。
そういえば
ハイスクールに入って間もない時期
チャレンジデーという活動を終えて帰宅した時
めずらしく「マミィ、いつもありがとう」
と照れ臭そうに少し改まった様子で唐突に
言われたことがありました。「どうしたの?」と聞くと
親からの愛情表現や関心が薄い
周りの友達が抱えている心の不安定さや寂しさを
この活動を通して知って驚いたのだとそうです。
「僕は恵まれているんだなって思って色々考えててさ。
帰り道マミィのことを考えて帰った。」
あまりにびっくりして嬉しくて、涙が出そうになったことがありました。
子育ての悩みは尽きません。
どんな親もどんな子どもも
生きていく中では様々な苦労や試練もあり
どう乗り越えるか、何を選択するか?
何が正しいのか?迷ったり悩んだりの連続。
それが人生ですから。。。
でも私は最近子育てに関しては
「愛があれば大丈夫」
「生きててくれればそれだけで幸せ」
と思うことにしています。