US History の先生 Mr. S

先週のセメスター最終週。

US Historyの授業で毎週金曜日に行われていた
大統領の小テストが全て終了した様子。
 
初代ワシントンから45代の元トランプ大統領まで
大統領、副大統領、任期を覚えて書くテストだったようです。
 
大統領について学ぶ中で
第二次世界大戦の話にもなったそうですが、
日本人の親としては少々ナーバスになるこの話題。
 
先生がどんな風に取り上げるのか気になって
息子には、以前から
勝者側からの歴史解釈だけでなく
敗者側の歴史解釈もあるという話を
しつこく話して聞かせていました。
 
実は。。。。
友人のお子さんが、
真珠湾攻撃に関する説明で
日本人を侮蔑する発言をした教師の授業を受け
泣きながら帰ってきた、という話を聞いたことがあったからです。
その方は、即学校に抗議したそうですが。。。
多様な人種構成のアメリカの教室では
あってはならない発言だったと思います。
 
するとある日息子が
「マミィ、あんまり心配しなくて大丈夫だからね。
Mr.Sはすごくいい先生なんだよ。
いつもニュートラルな立場で解説してくれるし、
第二次世界大戦の話の時も
広島、長崎の原爆で、罪のない人々が
殺されてしまったことは誤りだったと思うって
いてったし、真珠湾攻撃のことも
時差や手続きの不備による大変不幸な開戦だったと
話してたよ。」
と珍しく、授業の話をしてくれました。
 
いつも学校のことを尋ねても
「うん、大丈夫」
というように二言三言で終わってしまうので、
いろいろ話をしてくれたことも嬉しかったですし、
先生のことを尊敬し、信頼している様子も伝わり
とてもいい雰囲気で学んでいるんだなーと
感謝の気持ちでいっぱいになり
先生にお礼のメールをしました。
 
7thの時は、体調不良や情緒不安定、
はたまた何日も学校を休んで、宿題の事が心配になり
教科の先生に連絡したりも結構度々ありましたが、
ふと考えてみると8th Gradeになって
先生にメールをすること自体初めてだなーと。
こんなところにも成長を感じます。
 
先生へのメールには
息子が珍しく授業の話をしてくれたこと、
アメリカで戦争の歴史を学ぶことに多少心配をしていたが
先生の授業を心から楽しんでいるようで安心したこと
そして、私の父が、当時10歳の少年の頃、
終戦1週間前の大空襲で家を失い、路頭に迷ったということ
を簡単に書き、
アメリカで生まれ育った息子は
アメリカ人のアイデンティティーを持っているが
父の戦争体験は息子にずっと語り継がなくては
いけないように感じてこれまで話をしてきたこと。
などを書きました。
現地校の先生方のすごいのは、
ちょっとしたメールでも、とにかくレスポンスが早い。
即返事が来ます。
今回も先生からは5分もしないで、即温かいお返事が届き
さらに感激♪
 
戦争による罪なき人々や幼い子供達の犠牲を私たちは
忘れないようにしなくてはなりません、と
書かれていました。
 
アメリカで生活していく中での醍醐味は
多様性を日々体感できること。
うちの子のクラスメイトは
白人の子もいれば、インド人、中国人、韓国人などアジア人も多く
まさに様々な価値観の中での学び合いです。
 
戦争の話はデリケートな話題だけれども、授業の中で
ナビゲートする先生がしっかりと多面的な歴史観を
持っていてくださることで
子供達の学びが深まり、
お互いへの理解や共感、許容が生まれるのではないかと
改めて思った出来事でした。
 
息子と相談して、
ぜひ先生にも読んでほしいね!と
美甘先生の本をプレゼントしました。
 
日本人にこんな素晴らしい方がいるということを
知ってもらうきっかけになればいいなーと思っています。
 
歴史に関する本では、
この本もオススメです。