14歳からの社会学

「あなたにとって読書とは何?」

と問いに何と答えますか?

 

私は幼い頃〜小学校低学年くらいまで病弱だったこともあり、本は「友達」でした。

学校に行けない、友達に会えない寂しさを本の中の様々な登場人物に会うことで埋めていたのかもしれません。

 

私にとっての読書は

「友達との交流」

「未知の世界への扉」

「知恵を深めてくれるもの」

そんな感じでしょうか?

 

大人になってもやっぱり「本」は友達です。

 

わたしが赤ちゃんだった頃、母がミルク代の捻出のためお金のやりくりに必死だった頃、父は家計の状況も考えず、「世界文学全集をローンを組んで購入した」というようなエピソードがあるほど💦

私の父は無類の本好きでした。

戦時中の物のない時代、食うに困る少年時代を過ごした父は、本に囲まれて好きなだけ学問をするということに憧れ、夢見ていたんだと思います。

 

何は無くとも、狭い家の中に本だけはミニ図書館並みに溢れていました。私の本好きもそんな父の姿に影響されていると思いますし、

読書の楽しみを与えてくれたことに今となっては、とても感謝しています。

 

さて今日のオススメ本の紹介は

「14歳からの社会学」です。

 

 

 

セミナー原稿準備のために、過去に書いた原稿や、資料を読み直しながらどんなメッセージをお伝えすべきか考えていた頃に、日本語補習校の図書館でふっと気になり手に取ったのがこの本でした。

息子が間もなく14歳になるということもあり、気になったのかもしれません。

 

人との出会いもそうであるように、

こうした本との出会いも、

引き寄せというか、

必然なものに最適なタイミングで出会えるものだなー

と感じます。

 

今の時代を生きる子どもたちにとっての

「生きがい」「尊厳」「やりがい」「幸せ」は何なのか?

そんなことを問いかける本です。

 

思春期の子どもたちへのメッセージとして書かれた本ですが、

思春期の子どもを持つ親にとっても、

自分たちが育った時代背景と

今の時代の違いは一体何なのか?

 

時代背景が異なることで、

「幸せな人生」という概念、定義そのものが

大きく変化していることに気づかせてくれ、

今の時代を生きる若者たちが、

何を感じ、何を考え、何を悩んでいるのか?

そうしたことを「社会学」の立場から

分析されており、とても示唆に富み、興味深い内容でした。

 

子供達の中にある、内側から湧き上がる

「内発性」「自発性」を最も強い形で引き出すにはなにが必要なのか?

 

子供達と真摯に向き合うために何が必要か?

 

そうしたことを模索する大人(親、教育関係者)にとっても様々な問題提起をしてくれる本だと思います。