ありふれた日常への感謝

日本語補習校の図書館で借りてきた

「路上のストライカー」

マイケル ウィリアムズ著 を読みました。

 

 

2014年の課題図書のマークが入っていたのと

寝ても覚めてもサッカーのことばかりの息子を見ていて

タイトルからサッカー少年のお話では?

と手に取ったのですが。。。。。

 

冒頭からとても重い展開ダウンダウンダウンダウンダウンダウンダウン

 

アフリカ、ジンバブエに住む主人公である15歳の少年デオは

ある日突然、母と祖父を虐殺され、

発達障害をもつ10歳年上の兄イノセントの面倒を見ながら

命がけの逃避行を続けることになります。

 

アフリカにおける

「虐殺」「人種差別」「難民問題」を扱った作品です。

 

デオは過酷な逃避行の最中、兄のイノセントも失い、

一人ぼっちになってしまいます。

生きる希望をなくし、失意の中でシンナー中毒となり

路上生活を余儀なくされます。

が、そんな彼にとっての、希望の兆しが「ストリートサッカー」

でした。

 

物語終盤のストリートサッカーについての記述は、

2010年ワールドカップ(南アフリカ開催)3週間前に

南アフリカ ケープタウンのグリーンポイント・スタジアムで行われた

ストリートサッカー・ワールドカップがもとになっているそうです。

 

英語の原題は”Now is the Time for Running”となっています。

日本語のタイトルと表紙絵の印象で

サッカーがテーマ?と思ってしまったのですが、

そうではなく。。。。

過酷な人生を生きることを余儀なくされた

一人の少年の物語でした。

 

先日、ぽーと会のセミナー「難民と共に生きる」で、

ビルマからの難民のお話を聞いたばかりだったので、

今、この時代に、この瞬間に

戦争(内乱)、政情不安、宗教の違いなど

様々な理由から、理不尽な虐殺、人種差別が行われ

命がけの逃避行をしている人々が現実にあるということを

この本を読んで改めて思い知らされ

沈痛な気持ちになりました。

 

たまたま、この本を読み始めたのがネイルサロンでの待ち時間。

日曜の昼下がり、夏休み中の母娘がたくさん来店しており、

独立記念日の祝日を前に

”July 4th カラー(赤と青)のネイルにしてほしいの!”と

嬉しそうにはしゃぐ女の子たちを見ながらだったこともあり。。。

生きるか死ぬかの逃避行をしている

デオの過酷なまでの運命を読んでいると

一層のコントラストを持って胸に迫ってきました。

 

今ある平和な日々。

安心して眠れる場所があること。

毎日食事ができるということ。

家があり、家族や友達がいること。

日々当たり前に過ごしている日常は

決して当たり前ではないのだと。。。

そんなことを深く考えさせられた物語でした。

 

恵まれた環境が普通と思っている

息子にもぜひ読んで欲しいけれど。。。

日本語だとハードルが高そうなので、

英語の本をオーダーしようかなと思っています。

 

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